写真は主観的機械である。
ニコンかキャノンか。カラーかモノクロか。フィルムかデジタルか。レンズはどれにするのか。どの場所に立ちどんな構図でどのタイミングでシャッターを切るのか。これらは主観的選択である。
写真は客観的事実を捉えることができない。また写真は絶対的な現在という時間を捉えることもできない。
写真はいかにも客観的でいかにも絶対的な一瞬を記録できるかのような錯覚を与えることが出来る虚構のメディアであるということ。まずそのことを理解していないと写真で表現することなんてできない。
写真を撮るというのは、その場所その時間にその出来事その物体その風景がまるで本当に存在したかのように捏造する行為である。または目前にある光景が実体として存在していたことを嘘でもいいから信じたいという疑念の信仰でもある。
つまり写真はこの世の曖昧な実在感を捉えることができる機械であるといえる。
写真が真実を写す客観的機械であると信じている者は、実体があるということに疑念を抱いたことがない健康的な人間である。彼らが芸術を知ることは永遠にない。
Date: 09.09.24
