封印を解く

2009年元日私は大阪で、
2000年9月に自ら封印した三枚の絵を解放した。

Moth
Revelation
Temptation

2000年8月、私は三枚目「Temptation」の制作途中に、初めて絵を描くことが恐ろしくなった。

異常なほどに精神が研ぎ澄まされ、私の意識は絵と一体となった。

意識と無意識の境界線は消え、命綱なしで深い闇へあっという間に降りることができた。
しかしそれは底無しの闇だった。

これ以上描くと二度とこの世へは戻れないと悟り、三枚の絵を折りたたんで封印した。
それから1年程、絵が描けなかった。

2000年8月の久美子の自殺から、約8年5ヶ月経った。

私はやっと私の中に潜む暗闇に目を向けることができるようになった。
とても長い第一歩だった。

私はその個人的経験をきっかけに普遍的な生と死を描いてきた。
今後はさらに奥深く入り込み、より根源的な人間の狂気を描きたい。

私があの時封印したのは、私自身の闇、私自身の狂気である。


Date: 09.01.24

反資本主義アートについて考える。その2 «« »» 舞踏・現象・本質